世間一般では「暗号資産は危険だ」とよく言われていますよね。
でも、ある点だけ押さえておけば、安全に取引できることをご存知でしょうか?
よくわからないまま「暗号資産=危険」と認識していると損をするかもしれません。簡単に解説していますので、ぜひご一読ください!
項目は2ページ目も併せて10項目あります。すべての項目に目を通して頂きますと、暗号資産について大分理解が深まると思います。
暗号資産の注意点1. 価格変動の幅が大きい
暗号資産は、
- 米ドル
- 日本円
- ユーロ
- 英ポンド
といったいわゆる「法定通貨」と異なり、その価値は不安定です。
だからこそ、大きく伸びることもありますが、その逆が起こることももちろんあります。
具体的には、
- 1日の間に価格が大きく乱高下してしまう
- 社会不安のあおりを受け通貨が売られてしまう
などです。
通常の通貨であれば「価値が下がりすぎてしまう」といったことはあまりありませんが、仮想通貨で
あれば話が違います。
なぜなら、仮想通貨には価値の保証機関がいないから。
つまり、有事の際には現金化され、流通量が少なくなり、価値が一気に下がる危険性があるわけです。
このことを知らず大きく損をする初心者もいますので、取引する際には注意してくださいね。
この注意点の対策
- 少額取引
- 余剰資金での投資
- 低レバレッジ取引
- 知識、情報の収集
暗号資産の注意点2. トラブルに巻き込まれる場合がある
実を言うと、暗号資産は「だれでも作れてしまう」という特性を持っています。
また、明らかに異常な利率を示す宣伝文句などで誘ってくる場合もあります。
例えばですが、「1か月で100倍になりました!」といった宣伝文句が該当します。
実際に100倍になったとしても、その裏には大きなリスクがあるので安易にそうした話に乗らないようにしましょう。
この注意点の対策
- 信頼できる取引所を利用する
- 得た情報を慎重に判断する
- 簡単な手段を探さない
- リスクを常に考える
- SNSでの勧誘はすべて無視する
実際にあった詐欺手口
- 過剰な宣伝がされている(楽に・確実にといったうたい文句が多い)
- 取引所にはない通貨という触れ込み(取引所にない=審査を通過していない)
- SNS、セミナーでの売りつけ(この通貨がこれから伸びる等)
暗号資産の注意点3. セキュリティのリスク
暗号資産はオンラインに存在する通貨という特性上
- 不正ログイン
- フィッシング詐欺
といったセキュリティ不備によるリスクが少なからずあります。
例えば、不正ログインならハッキングなどのリスクがあり、取引所のセキュリティ対策が必須。強いところを選ぶのが対策となります。
ただ、一方でフィッシング詐欺の場合、暗号資産取引所を名乗った電話・メールによって個人情報を引き出す手口などが主です。そのため、個々人のリテラシーの問題と言えます。
具体的には
- 口座が利用できなくなったのでご確認ください
- 口座凍結の可能性があります
といった文言でURLを踏むよう誘導してくることが多いです。
また、暗号資産の情報だけでなく、クレジットカード番号などその他の個人情報が盗まれることも。
この注意点の対策
- SMSメッセージのURLへはアクセスしない
- 正規のログインページから状況の確認をする
- 発信元の確認を行う
また、各取引所はセキュリティ対策として、二段階認証の設定、誕生日など推測されやすいパスワードを避けて設定することを推奨しています。
暗号資産の注意点4. 利益には税金がかかる
暗号資産取引など投資で得られた利益には、税金が発生します。暗号資産による収益は雑所得区分であり、確定申告が必須。サラリーマン・個人事業主問わず確定申告必須なので、覚えておきましょう。
また、暗号資産以外に給与などを得ている場合と、そうでない場合とで基準が変わりますので注意してください。
具体的には、
- 給与あり→20万円超の収益で確定申告
- 給与なし→38万円超の収益で確定申告
となります。
※33万円以上で住民税の申告が必要になりますので覚えておきましょう。
また、給与なしの場合には「20.315%」で固定の一方、給与ありでは所得合計によって税率が変わります。
詳しくは下表を参考にしてください。
画像引用:国税庁No.2260 所得税の税率
暗号資産に対する課税のポイント
- 収益の合算を確認しておく
- どちらの課税方法になるか確認する
- 住民税だけは課税基準が違う
暗号資産の注意点5. 入出金口座や暗号資産のル-ル
実を言うと
- 暗号資産を取引する口座への入金
- 暗号資産を取引する口座からの出金
以上2つの手続きにおいて「取引口座名と同一の口座以外を指定すること」は禁止されています。
また、暗号資産の送金などを行う場合には、送金処理が終わった後のやり直しなどができません。
(※暗号資産では、送金先アドレスの入力間違い・宛先の入力間違いなどが起こった場合、コインが消えてしまいます。戻すことはできず、こうした事例による損失もよく耳にしますので、覚えておきましょう。)
また、コインチェックから暗号資産を他の取引所へ移転する場合「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策」を目的に設けられたトラベルルールが適応されます。
必ず「送金先サービス名」などの入力が必須なので注意してください。
この注意点の対策
- 送金先などの入力はコピペで行う
- 移転、送金の際は何度も目視確認を行う
暗号資産の注意点6.取引口座の利用は名義人のみ
暗号資産を取引する口座は、本人以外には使用が認められていません。また、当然ですが口座の売買や譲渡も禁止となっています。
またこれらの禁則は、各社の規定などではなく「法律による規制」であるため、注意してください。
加えてですが、
- 共同利用(夫婦間、親子間なども禁止)
- 他人への貸与
- 他者による代理運用
といった行為も禁止となっています。
ただ、近年
- 口座を売ってくれたら多額のお金を渡す
- 代理運用するので儲けの〇%をください といった勧誘がSNSなどを中心に横行しています。
この注意点の対策
- 甘い誘い文句に乗らない
- 貸与、譲渡など本人以外の利用が犯罪となることを自覚する
暗号資産の注意点7. ネット環境が必須
ビットコインなど暗号資産の取引は、ネット環境が必須。それもポケットWi-Fiなどではなく、置き型のそれなりに回線の強いものが好ましいです。
なぜなら、暗号資産の売買注文では「回線速度が遅い」という場合、注文に遅れが出るからです。
例えば、普段は100円前後を推移している通貨があり、90円になった時に買い注文を入れたとしましょう。
この際、
- 回線が遅い→遅れて90円で買えない可能性がある
- 回線が速い→90円でぴったり買える可能性が高いといった違いが生まれます。
この注意点の対策
- 暗号資産取引には良い回線を使う
- ポケットWi-Fiを使うなら、回線の混んでない時間帯を選ぶ
暗号資産の注意点8. 価値の保証がない
例えば、日本円の場合インフレやデフレが起きても中央銀行である日本銀行が介入し、金融施策を打ち出し暴落や急騰が起こらないよう対策します。
しかし、そういった機関の介入が無い暗号資産では、コインの価格が暴落・急騰したとしても調整されることがありません。
そのため、社会情勢や経済の動向に大きく影響されやすく、暴落と急騰を繰り返しています。
この注意点の対策
- 常にリスクに備えておく
- 慣れるまでリアルトレードは避ける
暗号資産の注意点9. セキュリティ管理は自己責任
暗号資産取引では
- ウォレットの管理
- 公開鍵の管理
- 秘密鍵の管理 など、各種管理を自分で行います。
そのため、紛失などが自己責任となり、通常の投資より注意が必要です。
各種用語について
ウォレット:ウォレットとは、暗号資産を預けている預金口座のことであり
- 購入した通貨の保有
- 購入した通貨の移転 などができます。
パスワードの役割を果たすため、秘密鍵については絶対に第三者へ開示することがないよう注意してください。
また、各暗号資産取引所ではログインの際「二段階認証」の利用を推奨しています。トラブルに巻き込まれないためにも、必ず設定しましょう。
この注意点の対策
- 秘密鍵などは厳重に保管する
- 忘れることのないよう注意する
暗号資産の注意点10. 失うリスクがある
暗号資産は、ブロックチェーン技術で厳重に保護されているため、基本的に安全ではあるものの、オンラインという性質上ハッキングなどのリスクが付きまといます。
例えば、サイバー攻撃や不正アクセスなどによって、ウォレット内の暗号資産が盗まれる可能性も。
ただ、ハッキング被害を避ける方法もあり、それが「コールドウォレットでの保管」です。
保管方法には
- ペーパーウォレットでの保管
- ハードウェアウォレットでの保管 以上の2種類があります。
保管媒体としては、認証コードなどを付けた特殊なUSBや、オンラインに接続できない専用のデバイスなどがあります。
この注意点の対策
- 秘密鍵を自己保管し安全性を高める
- オフラインでの管理を徹底する